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2024/07/25

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代表取締役社長インタビュー

 代表取締役社長 インタビュー (前編)



 

役職

代表取締役社長

氏名

河合 寛

略歴

1997年日本電信電話株式会社入社。

2003年よりNTTデータに転籍し、大手銀行・カード会社を担当。

2020年より決済に関わる新規ビジネス企画に従事後、2022年6月より現職。
 

1997年にNTTグループに入社してからNTTデータへ移ったとのことですが経緯を教えてください。

今はNTTコミュニケーションズやNTT東日本などありますが、私が就職した当時はまだNTTが1社しかない頃で、当時は3000人採用でした。入社当時から分割に関する議論はあったのですが、現役の社員に聞くと「分割なんか絶対しないから大丈夫!」って言われてですね、安心して入ったら二年後に分割しました(笑)入社後、いくつかの支店を経験した後、NTT西日本の大阪の本社に勤務していたのですが、当時はいわゆる法人営業をNTTグループでも力を入れよう!という時期だったので、そこで法人系のSEをやっていました。その時は主に銀行を中心としたお客様のネットワークの設計だったり構築をしていました。ただ2002年~2003年ぐらいになって、なんとなくずっとここでその道を進んでも極められないなと思いはじめました。なので、金融機関向けのITといえば、グループ会社にNTTデータという会社があると思い、当時初めてできたジョブチャレンジの制度、手を挙げれば転籍できるよという制度を利用して、NTTデータに入社した、というのがNTTからNTT西日本、NTTデータへ移るまでの変遷になります。
 

ご自身で手を上げてNTTデータへ転籍されたんですね!実際NTTデータへ入ってから、金融×ITという観点でどういったお仕事をされてきましたか?

最初に配属されたのが、当時、都銀、今でいうメガバンクのビジネスを拡大していくという部隊でした。当時NTTデータは、都銀系の実績が乏しくてあまり入りこめておらず、強化しよう!という風潮でした。私はその中でも大手銀行グループ会社様の担当になったのですが、担当してすぐにその会社様に対するITアウトソーシングを提案する、という大きなプロジェクトが立ち上がりました。このプロジェクトは最初数人でスタートしましたが、今では一つの事業部ができるまでになっています。転籍して最初の一年で、このITアウトソーシングの提案をして、受注し、サービス開始できた、という経験が、最初の大きなハイライトになります。
 

2000年当初の金融×ITの世界は、まだまだ古いシステムがあったり新しいことへの抵抗勢力もあったと思うのですが、当時を振り返るとどんな環境でしたか?

今とは全然違いました。当時は所謂基幹系にあたる、勘定系システムが中心にあって、営業店の端末やATMがあってという、その当時の更に数十年前から継続されてるものの連続性でしかありませんでした。それらを更改することはありましたが、新しいビジネスを金融機関が始める、といったことは当時はありませんでした。いわゆるレガシーをしっかり守っている、といったスタイルだったので、金融機関ならではのお堅いところがITの世界の中でも色濃くあったと思います。

 

その後2010年代は決済や金融で大きな動きがあった時代だと思います。その頃はどんなお仕事をしていたのでしょうか?

そうですね。2010年~2014年の間に大手カード会社様を担当していたのですが、その頃からテクノロジーをもっと使って今まであったレガシーな業務をデジタル化していこうという気運が高まっていました。その当時もいくつか面白い仕事をしましたが、今でも続いてるもののひとつのお話をすると、ECの急速な進展による不芳加盟店の増加やブランドレギュレーションや割販法の改正を受け、カード会社(アクワイアラ)が加盟店の審査業務を強化する必要が出てきました。その加盟店審査のソリューションを、NTTデータとその大手カード会社様と一緒に作りまして、実はいま現在、ほぼ全てのカード会社で使ってもらってる仕組みとなり、今まさにペイジェントでも使っています。クラウドを使い始めたのもその頃ですし、アジャイルで開発したりだとか、いわゆるリレーショナルデータベースではない非構造化データベースを使ってデータを格納したり、ツイッター(現『X』)データを活用して不芳加盟店の兆しを見つけるなど、今につながる技術を2013年頃に使い、そういったソリューションで一定の成功が収められたというのは、自分にとっても面白い取り組みでしたし、カード会社様にとっても、こういった新しい技術を使って業務を組み上げていくという経験は、ちょっと面白いシンボリックな出来事だったのかな、と思います。

 

新しいことをやろうとするとき、NTTグループ全体としては”石橋を叩いて渡る”方だと思うのですが、そんななか、合意を取り付けていくため工夫されていたことはありますか?

PoCという言葉が2010年代の初めから使われ始めた頃、その枠組みをうまく使っていました。最初から大きくやろうと思うと、どうしても失敗のリスクがありスピード感が損なわれる。小さくやって失敗したらやめればいい、うまくいったら大きくすればいい、というスタンスで、トライアンドエラーを速く回すということを当時から心がけていました。小さくても成功の実績ができれば、次の大きなチャレンジに繋げることができます。

ここまでのご経験から、今までにないものをやる、作っていくということが共通していると思ったのですが、河合さんの中でそれを大切にしているのでしょうか?

そうですね。やっぱり新しい仕組みやサービスを作ること、それ自体が喜びが大きいですし、作る過程において社内外の様々の人たちと協力しながら何かを作り出すことは成長の機会にもなりますので、自分自身大切にしています。ペイジェントのメンバにも推奨していますね。
 

NTTデータでの経験があり、2022年にペイジェントの社長に就任したと思いますが、どんな背景と経緯だったのでしょうか?

2020年1月にNTTデータのカード&ペイメント事業部に異動したのですが、そこでの仕事の中にペイジェントに案件を紹介したり、事業計画作成を手伝ったりすることが含まれていました。 その半年後の2020年7月にカード&ペイメント事業部の中にPSP・サービスインテグレーション推進室(現在は統括部)という組織を自分で新たに立ち上げました。その組織ではCAFIS以外の事業で加盟店に対しend to endで価値提供できるビジネスモデルを模索していたのですが、ペイジェントの2006年に構築された既存のインフラが古く、事業成長上の大きな足枷となっている点に着目しました。そこで、NTTデータとペイジェント共同で新しいITプラットフォームを構築し、そこにペイジェントが相乗りして、NTTデータもそのプラットフォームを使ってPSPを含めたend to endのビジネスができれば、双方にとってシナジーが導出できると考え、2020年から検討を開始し、現在も開発を進めています。2022年のタイミングが、ちょうどペイジェントの中期戦略を作り直すタイミングだったので、戦略の切れ目で社長を交代することとなり、私が着任しました。
 

元々NTTデータの立場の中でペイジェントのことはご存じだったと思うのですが、中に入られたときに感じたギャップはありましたか?

ペイジェントのことは分かっているつもりで入社したのですが、入ってみると全然見える景色が違い、いろんな面で驚きました。まず一番驚いたのが、フラットでオープンな社員同士の関係性です。役職に関係なく、それぞれのメンバが意見をしっかり言い合えるカルチャーに驚きました。NTTデータのカルチャーがものすごく上下関係に厳しいという訳ではないのですがやはり歴史ある大企業なので、比較するとペイジェントはずっとベンチャー的な風土でフラット且つオープンだと感じます。
 

具体的にどういったときにフラットな雰囲気を感じられますか?

みんな基本的には”さん”付けで呼び合いますし、私に対しても誰でも気軽に話しかけられるような雰囲気が醸成されています。またSlack(社内のチャットツール)を使ってコミュニケーションするのですが、疑問点があればSlackで質問し、質問したら誰かがすぐ答える、聞くに聞けないみたいな話も、すぐ聞いてちゃんとすぐ答えるということがかなり定着していてそこにも驚きました。

 

ここからさらに、ペイジェントのカルチャーをどう成長させたいですか?

ペイジェント全体として、もっと自分たちで強みを作り出していく意識を醸成していきたいです。業界全体が右肩上がりに成長し、その恩恵を受けながらペイジェントも成長してきましたが、成り行きの成長は一巡したかなというところに来ていると思っています。そんな状況下で、もっと自分たちの提供価値を高め、マーケットを自分たちで作っていく、という意識を今までより強く持たないといけないと考えています。
 

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