資料請求

2024/07/25

サムネイル画像

代表取締役社長インタビュー後編

 代表取締役社長 インタビュー (後編)

 



 

役職

代表取締役社長

氏名

河合 寛

略歴

1997年日本電信電話株式会社入社。

2003年よりNTTデータに転籍し、大手銀行・カード会社を担当。

2020年より決済に関わる新規ビジネス企画に従事後、2022年6月より現職。
 

アフターコロナの今、競合他社もいるなかで、成長率の鈍化や市況感を社員や現場を見ている中で感じることはありますか?

矢野経済研究所さんの統計でみると、2022年度ぐらいまでは概ね20%くらいで成長していたものが2023年に13%程度に落ちている。13%でも他業界と比べると十分ではあるんですけど、やっぱり新型コロナによるパンデミック期間よりは成長力が鈍化してきている。あと政府のキャッシュレスの推進の目標である「2025年に40%」についても概ね40%を達成している。ただこれが韓国みたいに90%台になるかというと、日本の場合は例えば口座振替だったり、日本独自の仕組みで非キャッシュレスの便利な仕組みがあるので、現在の算定方法によるキャッシュレス比率の上限値は70%程度ではないでしょうか。そういった状況なのでBtoB領域や今は弊社が取り組めていない対面領域であったり、OMOのマーケットであったり、新たなマーケットに挑戦していかないと成長力に陰りが出てしまうだろうなと思います。

 

そういった新たなマーケットに価値提供していくことを考えた時に、社員に求めるマインドセットやアクションはありますか?

マインドセットという意味では、ペイジェントではバリューというものを定めています。1つ目は「相互に理解する」。社員同士もそうかもしれないですし、お客様、マーケット含めてしっかり理解する。相手のことを理解するのももちろんそうですし、相手に理解してもらうためにはしっかり自身の考えや価値を発信をしていかないといけない、という考え方です。2つ目が「ことに向かう」。元親会社のDeNAの人たちがよく使う言葉で、本質にちゃんと向き合って、真摯に取り組みなさいという考え方。3つ目が「期待を超える」。ことに向かった結果になるかもしれませんが、お客様であったり、会社やペイジェントの仲間など、対峙している相手が持っている期待をしっかり認識したうえで、それを超えていくことを目指すというもの。このバリューをペイジェントの社員ひとりひとりがしっかり体現できれば、必ずマーケットに価値が提供できると思っています。

 

競合他社もたくさんある中で、どこかをベンチマークしていますか?それとも競合がどうというよりは、あくまでもペイジェントとしてどう進化していくかを追求しているのでしょうか?

難しい質問ですね(笑)。競合がどうこうよりも先に、変化するマーケットの中でお客様が何を求めていて、自分たちがそれに対して何を提供するか、が一義的には重要だと思っています。その上で、それをやろうと思ったときに、では競合がどう動くのか、というのは、その次に考える、そういう順番だと思っています。

 

元々あった良かったものが薄まっていくといったことが、組織が拡大していくなかで必ず起こりうると思うのですが、河合さんが感じる、今の組織に対する”物足りなさ”みたいなものって、ありますか?

そうですね…。NTTデータが資本参加した2019年時点のペイジェントは60人程度の社員数でそれが今はおよそ130人になったので、この4~5年の間に2倍以上に増えています。その拡大の中で、元々の親会社であったDeNA出身の人が多かったところから、NTTデータと三菱UFJニコスの出身者が少しづつ増えてきて、中途採用の人も増えてきて、社員の構成比率が変化してきました。新しい人が増えれば、先程お話したバリューの意識や浸透というのは一瞬弱まるところはあると思います。例えば「ことに向かう」の通り、本質を見極めて、そこにしっかりリーチしていくというような意識の醸成を少しづつ時間をかけてやっていかないといけません。もちろんカルチャーギャップの少ない人たちを中心に採用してはいるものの、オンボーディングの過程でしっかりそれを高めていかないといけないと思います。ただ一方で、新しい人には、その人にしかない経験であったり、価値提供の方法があるはずなので、そこをしっかりペイジェントとして汲み上げて、大きな価値としてお客様に提供できるかというところが非常に重要だと思っています。

 

そういった日々の積み重ねが理想の組織へとつながっていくのだと思うのですが、一番近くにいる経営ボードの方々に対しては、どんな呼びかけや会話をしていますか?

よく話しているのは、社員一人一人の今の状態や心情、動きなどをしっかり自分自身の目で見て欲しいということです。社員数も増え、業務内容も働き方のスタイルも多様化しているなかでも、社員全員に安定的に高いパフォーマンスを発揮してほしいと思っています。そのためには、サポートをするために見るということももちろんですし、一人一人の頑張りをしっかりと評価しなければならないと考えています。そのためにまずは我々経営陣が、社員一人一人の価値観や、今の状況を日頃から理解できるように、1on1をはじめ様々な場でコミュニケーションを取ってほしいということをお願いしています。

 


 

河合さんの考えるペイジェント一番の強みは何でしょうか?

正直、決済代行のサービスってコモディティ化しているので、どの会社のサービスを使っても、できること、言い換えると機能的価値に大きな差はないと思ってます。ペイジェントのビジネス上の価値の一つは、営業・システム・業務とそこに関わる人それぞれが、しっかりお客様に向けて良いサービスを届けられるように、様々な工夫をしながら改善を重ねサービス提供しているところだと思います。機能的価値に大きな差はなくとも、お客様の体験、言い換えると”情緒的価値”をどう高めていくか。それに対してしっかり真摯に取り組んでいるのがペイジェントの一番の強みだと思っています。なので、お客様の中には「ずっとペイジェントのサービスを使いたい」と言ってくださる方も多くて、そういうお客様に支えられて成長してきていますので、そういう意味では情緒的価値を継続的に高めていくという取り組みそのものに強みがあるのかなと思っています。もちろん、何個かある強みのうちの一つとして、親会社がNTTデータ=IT業界のトップであり、三菱UFJグループ=金融業界のトップなので、双方の良さをビジネスに落とし込めるというのもあります。それが具体的に何なのかはなかなか伝わりづらいものだと思いますが、例えば、優秀な人材が出向を通じて来てくれてたり、冒頭お話ししたプラットフォームをNTTデータと構築したり、そういった一つ一つが結果として”情緒的価値”を高める取り組みの、大きな流れにつながっていると思います。
 

これからご自身の能力や強みを発揮していきたい領域はありますか?

BtoBはほとんど白地なこともありそこを中心に新しいサービスを展開していきたいと思っています。昨年の12月に「BizPay請求書カード払い」というサービスを始めて、市場のリアクションも良い状態なのですが、また次のプロダクト、更にその次のものも考えていかないといけないと思っています。BtoBを中心とした新しいプロダクト開発というところに対しては自分もしっかり入って取り組んでいきたいです。
 

BtoBの領域にプロダクトとサービスをいかに作り込んでシェアを取って行けるかが今後のポイントになりますね。

そうですね。まだBtoBの決済領域には確定的な解がない状態です。BtoCの決済はクレジットカードに加え、コンビニ払いや、コード決済、銀行決済と様々な決済手段を消費者に提供することが価値となり成長してきました。市場としての落としどころが見えてきている状態で一定の型ができています。一方でBtoBに関してはもっと市場が細分化していると考えており、SME領域にはキャッシュフローを改善することが価値になるでしょうし、大きなサプライチェーンを抱える企業であれば、サプライチェーンの効率性を高めるための何かが必要です。バーティカルにある程度業種業態のバリューチェーンに従ってソリューションが提供される範囲と、ホリゾンタルにキャッシュフロー改善のソリューションをあらゆる業種に展開するという二軸があると想定しており、両方をもっと深く掘っていく必要があると思っています。
 

最後にこの記事を見ている方にメッセージお願いします!

90年代から2000年代にかけての決済業界からは、皆さんが今当たり前のように使っているものを生み出した人たちが多く輩出されています。イーロン・マスクやピーター・ティールもPayPal出身(決済業界)ですし、他にもLinkedInやYouTubeの創業者もPayPal出身者という風に決済業界から羽ばたいていった人は多いです。そういった人材がなぜ決済業界から出てきているかというと、大きな資本がなくても知恵とアイデアで仕組み化してビジネスができるというところで、それが当時の起業家からすると魅力だったのかなと思います。その要素は今でも残ってるので、知恵とアイデア次第で、ゲームチェンジャーになれるという面白さはあるのかなと思います。決済が消費社会にとって無くてはならないものになってきている一方で、B2Bの領域を含めて、まだまだ拡大や変化もしていきますので、仕事は面白く、やりがいがあります。その中でも、ペイジェントは非常に良質な企業文化が醸成されてきている会社なので、とても働きやすく、楽しくチャレンジのできる「いい会社」だなと思います。
 

まずはお気軽にご相談ください。
スタッフがどんなお悩みにも
お応えします。

webからのお問い合わせ

お電話でのお問い合わせ

03-6327-2862 03-6327-2862 (平日10:00~17:00)